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最新省エネ技術・AIを採用した「白井データセンターキャンパス」が完成【IIJ】

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敷地面積約4万m²、受電容量50MWのフラッグシップデータセンターが始動

 インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は4月10日、千葉県白井市に建設していた新しいデータセンター「白井データセンターキャンパス(以下、白井DCC)」が完成し、2019年5月1日より稼働を開始すると発表した。
 白井DCCは、需要に応じて柔軟かつ安価に設備を構築することを可能とするシステムモジュール型工法(※)を取り入れ、IIJが2011年に開設した松江データセンターパークで培ったエネルギー効率化技術や運用経験を生かし、運用コスト削減と運用効率の最大化を実現する、最新のデータセンターとなる。外気冷却等の省エネ型設備を採用したことにより、「環境省平成30年度業務用施設等におけるネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)化・省CO2促進事業(次世代省CO2 型データセンター確立・普及促進事業)」に採択された。また、IT人材不足や働き方改革に対応するために、ロボットによるデータセンター運用の無人化・自動化に取り組んでいくという。

(※)システムモジュール型工法: 建築を構成する鉄骨、屋根、外壁等の部材を標準化することによって、設計から施工までの一連の建築生産プロセス(建築生産トータル)を体系化・省力化(システム化)する建築工法を指す。無柱の大空間の構築に向き、品質を維持したまま、短工期、コスト削減を実現し柔軟な拡張性にも優れている。

背景と用途

 5G、IoT、AIによりデジタルデータは今後爆発的に増大し、その稼働基盤としてクラウドサービスへの需要拡大が見込まれており、IIJにおいてもサービス運用で取り扱うデジタルデータやサーバ設備が増加し続けている。白井DCCは、IIJが点在する自社サービスの集約拠点として活用するほか、エンタープライズ、データセンター事業者向けにハウジングサービスやコロケーションサービス等を提供していくという。

主なスペック

 主な特長は次の通り。

最新の省エネ方式および省エネ型設備の採用

 データセンターの消費電力の大きな割合を占める空調設備の消費電力を削減するため、「外気冷却空調方式」を採用。また、設備室内の壁面に設置した空調ファンからサーバへ冷気を吹き出すことで、従来の床吹き出し型より効率的に空調搬送できる空調システムを採用するなど、電力利用効率の最適化を最大限に図っている。また、さらに効率を高めるため、AIによる、空調・ITの一体的制御を導入する。

ロボットによるデータセンター運用の無人化/自動化

 IT人材不足や労働環境の改善、並びに、競争力向上のための運用コスト低減に対応するため、ロボットによる運用実証を以下の通り実施。

パートナーと概要

需要に応じて柔軟かつ安価な拡張を可能とするファシリティ

 システムモジュール型工法を採用することで、着工から8ヵ月間の短工期、建築コスト削減を実現した。ユーザが使用する面積・電気容量の規模に応じて、分割ラック、ラック単位、サービスプロバイダ向け専用設計まで対応可能だ。データセンターと外部を接続する回線の敷地外からの入線ルートは、異経路3ルートを配備し、利用可能な通信キャリアに制限のないキャリアフリーに対応している。また、天井高4.8mのサーバールームには、2m70cmまでのトールラックを設置し、収容効率を高めることができる。

データセンター外観写真