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5G時代の超大容量・超高速通信を支えるシリコンフォトニクスデバイス設計を、高精度シミュレーションから製造用レイアウト作成までトータルにサポート【サイバネットシステム】

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 サイバネットシステム(以下、サイバネット)は4月9日、米Synopsys社(以下、シノプシス社)が開発し、サイバネットが販売・サポートする「光デバイス/光通信システム設計解析ソフトウェアRSoft(アールソフト)」の最新バージョンRSoft Photonic Component Design Suite ver. 2019.03、RSoft Photonic System Design Suite ver. 2019.03、および「光ICレイアウト設計ソフトウェアOptoDesigner(オプトデザイナー)」の最新バージョン2019.03の販売を開始した。

シリコンフォトニクス技術の背景

 近年、半導体材料の加工技術の向上や、巨大データセンタでの超大容量・超高速データ送受信に必要な次世代デバイスのニーズ、更に電気ICの製造プロセスからの流用という側面から、シリコンを始めとする半導体材料を用いたPIC(光IC)が注目されている。
 特に世界のシリコンフォトニクス市場の年平均成長率は、2018年から2023年にかけて20.8%で推移し、2023年には19億8,820万米ドルに拡大すると予測されており、5Gサービス開始を目指す日本でも光通信ユニットの超小型化と低消費電力化に欠かせない次世代技術として期待されている。

複雑な光配線を含む大規模PICでも、シンプルで高精度なシミュレーションを実現

 RSoftおよびOptoDesignerの最新バージョンでは、このシリコンフォトニクスに代表されるPICの解析およびレイアウト作成に用いられる各種ツールの機能やツール間の連携機能が強化された。
 PDKを利用し、RSoftの光システムの設計・解析ソフトウェア「OptSim Circuit」で描く回路図に基本的なコンポーネントを配置するだけで、コンポーネント間の光配線がOptoDesignerでのレイアウト作成時にプログラムによって自動追加されるようになり、更にOptoDesignerで追加された光配線の情報をOptSim Circuitの回路図にフィードバックすることで、実際のレイアウトに即した条件でのシミュレーションが可能になった。
 これまで、複雑な光配線を含む大規模なPICのレイアウト図の作成には膨大な手間と時間がかかるばかりでなく、光配線によって回路特性も変化するため、配線の影響を考慮した特性解析は非常に困難だった。今回のRSoftならびにOptoDesignerの最新バージョンを利用することで、設計プロセスを大幅に簡略化できるだけでなく、実際の物理現象を加味した高精度なシミュレーションの実現が可能となる。

シリコンフォトニクスデバイスの設計・解析フロー

 その他、強化された主な機能は次の通り。

偏光操作を行うデバイスの解析や長さや曲げ半径を柔軟に変えることができる光導波路PDK

  • カスタムPDKユーティリティで偏光特性、および偏波結合の影響を反映可能
  • カスタムPDKユーティリティで光導波路と曲げ導波路コンポーネントの生成をサポート

Photonic System Design Suite:OptSimで最新の送信方式に対応

  • OptSimのコヒーレントシステム解析に「Probabilistic Constellation Shaping」を追加
  • ModeSYSの大口径光ファイバのモデルにファイバ入射、曲げ、ディテクタ結合用のモデルを追加
  • OptSim Circuitにシノプシス社IC Validatorで光版LVSを実施するために必要なSpiceネットリスト生成機能を搭載

OptoDesigner:OptSim CircuitとIC Validatorの連携によるLVS機能の実現。作成レイアウトと回路図の比較検証が可能に

  • シノプシス社IC Validatorで光版LVSを実施時に必要なネットリスト情報を作成済みのマスクファイルから抽出する機能を搭載