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学術情報ネットワークSINETの加入機関数が900を突破【NII】

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日本全国の大学・研究機関等の300万人の研究者等が利用する 学術専用の超高速100Gbps情報通信ネットワーク

 国立情報学研究所(以下、NII)は3月13日、同研究所が構築・運用する学術情報ネットワーク「SINET(Science Information NETwork: サイネット)」の加入機関数が900を超えたと発表した。SINETは全都道府県を100Gbps回線で接続し、さらに海外(米国、欧州、アジア)とも同じく100Gbpsで接続している学術専用の超高速な情報通信ネットワーク。国立大学100%、公立大学90%、私立大学66%がSINETを利用している。短期大学、高等専門学校、大学共同利用機関等を合わせたSINETの全利用者数は推計約300万人となり、SINETは数多くの学術コミュニティへ貢献している。

国立大学・公立大学・私立大学 を合わせると73%がSINETに加入

 「SINET」を利用している大学・研究機関等における内訳毎のカバー率は、国立大学及び大学共同利用機関は100%、公立大学は90%、高等専門学校は99%が加入している。また、国立大学・公立大学・私立大学を合わせると73%がSINETに加入している。

SINET加入機関数の内訳及びカバー率(2019年3月12日現在)。NIIは、カバー率の算出において、国立大学、公立大学、私立大学、短期大学、高等専門学校の母数は文部科学省「学校基本調査―平成30年度結果の概要―」「調査結果の概要(高等教育機関)」に記載された値を用いたとしている。


SINET加入機関数の推移。SINETはサービス多様化や高信頼化、高速化等を進めており、加入機関数を着実に増やしてきている。

各時代の最先端技術を導入したSINETが日本の学術研究を支える

 SINETの前身である学術情報ネットワーク(パケット交換網)は1987年に運用をスタートした。その後、1992年にSINET、2002年にスーパーSINET、2007年にSINET3(サイネットスリー)、2011年にSINET4(サイネットフォー)、2016年にSINET5(サイネットファイブ)と更新して運用を続けています。各ネットワークの整備では各時代の最先端技術を導入し、超高速化と高信頼化を図るとともに、海外の研究ネットワークとも相互接続し、高機能な学術情報基盤としてアップグレードしてきた。これらの取組みを通じて、日本が目指す未来社会の姿として提唱されているSociety 5.0の実現に向けたサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)の高度融合の加速にもSINETが貢献すると期待されている。

SINETの変遷

一緒に考え、皆で創る「共考共創」の学術情報基盤となるSINET

 このようにSINETは日本の大学・研究機関等の研究・教育活動に必要不可欠な情報インフラとなっている。さらに、Society5.0を目指す日本におけるICT技術の研究開発の場ともなっている。このSINETをさらに発展させるためには、大学・研究機関等とNIIとが一緒に考え、皆で創る「共考共創」が引き続き求められている。NII は「2022年度に運用スタートを目指す次期SINETの構築・展開に向けて、これまでと同様に大学・研究機関等の皆様と密な情報交換をして構想を策定し、学術コミュニティ全体の研究・教育活動を支援する学術情報基盤の構築・展開を進めていく」としている。