コネクタ端面の汚れを瞬時に自動合否判定できるMPOコネクタ端面検査スコープ「FI-3000 FiberInspector Pro」を提供開始【フルーク・ネットワークス】
データセンタ/LAN 無料業界初、1 回の操作で 8~32芯までのMPO コネクタ端面の汚れを 1 芯当たり2秒以下で自動テスト
TFF フルーク(以下、フルーク・ネットワークス)は3月13日、光ファイバ障害の主原因であるコネクタ端面の汚れを1 芯当たり2 秒以下で合否判定できる、オートフォーカス機能を搭載したMPOコネクタ端面検査スコープ「FI-3000 FiberInspector Pro(ファイバーインスペクター・プロ)」を3 月15日に提供開始すると発表した。
「FI-3000 FiberInspector Pro」は、「FI-3000 FiberInspector Pro」本体、アクセサリとして2 種類のプローブ・チップ・セット (12/24 芯UPC および12/24 芯APC)が付属し、別途、16/32 芯UPC アクセサリも用意されており、単芯ファイバ検査にも対応でき、LC、SC、1..25 mm、2.5 mm、および E2000 に対応したオプションのチップも利用可能の他、ケース、充電式バッテリ、および汎用電源アダプタが用意されている。価格は850,000 円~(税別)。
フルーク・ネットワークスは「初年度におけるFI-3000 FiberInspector Proの売り上げ目標として 100台をめざしている」という。
スマートフォン利用により検査結果の共有できる最高速クラスのMPOコネクタ端面スコープ
「FI-3000 FiberInspector Pro」は、急速に普及している40Gbps、100Gbps 、200Gbps、400Gbpsの高速データセンタのバックボーン配線であるMPO 配線の端面検査ができる、業界で最高速クラスのMPO コネクタ端面スコープ。8~32 芯までのMPOコネクタ端面の汚れ確認試験を1芯当たり2秒以下で完了することが可能だ。
人間工学に基づいた設計により、数百ものMPOポートやパッチ・コードを簡単に検査でき、測定結果は2 つのユーザ・インターフェースとレポート方法から選択できる。一つは、スマートフォンの iOS/Android アプリを使用して、MPO 配線を検査し、検査結果をテキストやソーシャル・メディアで簡単に共有できる方法。そして、もう一つは、「FI-3000 FiberInspector Pro」を同社の Versivケーブル配線認証システムと業界最先端の LinkWare PC3 ケーブル・テスト管理ソフトウェアを組み合わせることで、メタル/光ファイバ配線の損失テスト、OTDR 測定、端面検査を実行して、結果を1つの完璧なレポートに統合できる方法だ。
光ファイバ障害の主な原因であるファイバ端面の汚れを瞬時に判定
光ファイバ端面(フェルール端面)の汚れは、シングルモードおよびマルチモードの光ファイバ配線システムの問題の主な原因となっている。汚れや微小なごみは挿入損失や反射の原因となり、光伝送が阻害され、トランシーバが正常に機能しなくなることがある。光ファイバ損失テストと OTDR テストによってこの問題を明らかにすることは可能だが、接続部が汚れていると、光ファイバのテストに時間がかかり、正確な結果を得ることができない。
汚れは光ファイバ認証テストの前や実施中、または後に問題になる可能性があり、また嵌合(かんごう)時に一方の端面からもう一方の端面に移動する可能性があるため、接続部の両側は常に清掃および検査することが必要だ。さらに、汚染されたコネクタを嵌合すると、微細な破片が物理的に接触している端面間で破砕され、恒久的な損傷を引き起こす危険がある。
また、保護キャップが付いていても、その樹脂表面がきれいに保たれているとは限らず、工場で終端処理されたパッチ・コードやピッグテールでさえも検査が必要となる。この光ファイバ障害のほとんどを占める汚れの原因を回避するには、まず端面を検査し、バルクヘッドまたは機器に挿入する前に汚れを取り除かなければならない。光ファイバ端面の汚れやごみは簡単に別の端面にも移りやすいため、MPO コネクタを使用して光ファイバを敷設する場合は必ず検査を行うことが必要となる。
また、オートフォーカス機能によって光ファイバ端面検査を即座に検査できるオートフォーカス機能の他、一時停止ボタンを使い、バックライト付きのVersivの大型ディスプレイ(320×240)でより詳細な検査を行うことができる等、光ファイバ配線の施工や測定の効率を大きくアップさせることができる。
MPOコネクタ端面検査の効率的なソリューション
「FI-3000 FiberInspector Pro」は数々の幅広い機能を備えているため、MPOファイバ端面のテストを簡単かつ効率的に行える。スマートフォンや Versivメインフレームを使って MPO 端面の画像を完璧に確認することで、自動テストの合否結果を 素早く得ることができる。
マルチ・カメラ設計によって実現したライブ・ビュー機能により、簡単なタッチスクリーン操作で端面全体から1芯ずつの個々の端面までをリアルタイムで表示できる。結果をスマートフォンに保存してテキスト・メッセージや電子メールで共有して、業界標準とされる LinkWare PCケーブル・テスト管理ソフトウェアを使い、メタル/光ファイバ配線の損失、OTDR 測定結果、端面の画像を含む完璧なプロジェクト・レポートを保存できる。人間工学に基づいたコンパクト設計とオートフォーカス機能により、数百ものケーブルやポートのテストを簡単かつ迅速に実行できる。
瞬時にリアルタイム画像を提供する、オートフォーカスおよびオートセンタリングのライブ・ビュー機能
コネクタを「FI-3000 FiberInspector Pro」に挿入し、オートフォーカス・ボタンをタッチすると、ライブ・ビュー機能によって光ファイバ端面のライブ・ビューが瞬時に表示される。デュアル・カメラ構成と、オートフォーカス機能による素早いセットアップにより端面全体の統合された単一の画像が、処理時間の遅延なく、瞬時に提供される。さらに、簡単なジェスチャー操作で対象部分を拡大し、コネクタ全体の横移動表示ができるほか、特定の光ファイバ画像をタップするだけで詳細表示が可能だ。
MPO コネクタ端面の自動テストを1芯当たり2秒以下で実行して合否結果を表示
MPO コネクタ端面の手動による検査は時間がかかり、人的ミスが発生する可能性がある。コネクタ上の複数のファイバ端面をすべて手動で追跡するのは困難だ。「FI-3000 FiberInspector Pro」 のオートテスト・モードは、コネクタ上のすべてのファイバ端面を検査し、IEC 61300-3-35 業界規格に基づく評価を行い、合否結果を迅速に提供する。ジェスチャー操作によるユーザ・インターフェースを介して、要約ビューと詳細ビューの切り替えを簡単に行える。
「FI-3000 FiberInspector Pro 」の主な特長
- MPO コネクタ端面全体から1芯ずつ、個々のファイバ端面にわたり、一度で完璧な端面画像を提供するライブ・ビュー機能
- スマートフォンによるテストの実行結果の共有や Versiv/LinkWare との統合により操作とドキュメント作成を簡素化
- オートフォーカス/オートセンタリング機能のマルチ・カメラ設計により、1回の操作でリアルタイム画像を提供
- 暗い場所や配線の複雑なパッチ・パネルでの接続作業を容易にする特許取得中のフラッシュライトPortBright
- 人間工学に基づいた頑丈な設計
- 8、12、16 UPC または APC コネクタ (1 列または 2 列)、および単芯ファイバをサポート