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住友電工とOptoscribe社、マルチコアファイバ実用化に向けた協業を開始

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 住友電気工業(以下、住友電工)とOptoscribeは2月20日、マルチコアファイバの実用化に向け協業を開始したと発表した。

 情報伝達スピードの高速化や、容量の飛躍的な拡大により、ネットワークを流れるデータ量は年々増加している。このような背景から、データコム市場、テレコム市場において、高密度に高速データ伝送を実現する技術が求められている。そこで住友電工は、クラッド内に一つのコアを有する従来の光ファイバに対し、一つのクラッド内に複数のコアを備え、伝送密度の拡大を実現する、マルチコアファイバ(MCF)の開発に取り組んできた。
 しかし、MCFを用いた伝送システムの実現にあたり、MCFの各コアを従来のシングルコアファイバに分岐する技術の実用化が不可欠であり、MCF普及への課題となっていた。
 協業するOptoscribeは、ガラス基板へ光伝送路を立体的に描画する技術をしており、その技術は光ファイバを高密度かつ高精密に接続することを可能にするほか、データセンタ向け光トランシーバ内の光配線にも適用できる。
 この協業により、住友電工はOptoscribeのコア分岐技術を用いて、汎用ファイバとの接続が容易な高密度MCF接続ソリューションを提供することが可能となり、新たな市場を生み出すことが期待される。特に、超高密度な高速伝送が必要とされるデータコム市場において、多チャンネル化に有利なMCFソリューションへのニーズが期待される。
 住友電気工業 光通信研究所所長の齋藤達男氏は「最先端技術を持つ両社が協業することで、MCFの新しい市場を開拓することができると信じている。超高密度光ファイバ接続を待ち望んでいるお客様に貢献できることを喜ばしく思う」とコメントを出している。
 Optoscribe CEOのNick Psaila氏は「今回の協業は、マルチコアファイバや関連技術の普及のためのサプライチェーンを構築するものであり、これによってデータコム市場やテレコム市場が直面するパフォーマンス向上への課題を共同で解決していくことが出来る素晴らしい機会になると考えている」とコメントを出してる。