動画のスムーズな再生など、利用者の体感品質を向上

　NECは2月12日、セルビア最大手のモバイル通信事業者Telekom Srbija(以下、テレコムセルビア)に、通信トラフィックを高度に制御し、利用者の体感品質(QoE: Quality of Experience)を向上する「Traffic Management Solution(TMS)」を提供すると発表した。同システムは2019年5月の稼働開始を予定。NECは「本システムは、セルビアのシステムインテグレーターであるMobycore社をパートナーとし、同社を通じて提供する」としている。
　近年、セルビアではスマートフォンや4Gサービスの普及により、通信容量が急速に増大しており、Webサイトの閲覧や動画の再生をスムーズに行えるよう、QoEの向上が求められている。
　テレコムセルビアは2018年、NECのTMSを商用サービス環境で検証し、その効果を踏まえて採用を決定したという。
今回NECがテレコムセルビアに提供するTMSは、ネットワークの特性やトラフィック状況に応じて最適な通信パラメータを適用する機能や、パケットロスによる再送を制御する機能などを有している。これにより、特に混雑エリアや混雑時間帯におけるスループットを向上し、コンテンツのダウンロード時や動画再生時に、利用者が体感する通信速度を高速化する。
　NECは「今後、5Gの普及を見据えて、テレコムセルビアにTMSを活用したネットワークセキュリティを強化するソリューションや、トラフィックのAI分析による運用効率化およびサービス品質向上を実現するソリューションなどを提案し、同社の競争力強化に貢献していく」としている。