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AIによる信頼性の高い通信ネットワーク構築に向け、オプティカルネットワーク障害予測ソリューションを発表【ファーウェイ】

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 ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は6月26日、AIとビッグデータ技術を活かしたオプティカルサービス障害予測ソリューションを発表した(※7月6日に日本訳を発表)。オプティカルネットワーク上での障害を発生前に予測可能な同ソリューションにより、通信事業者は予測された障害の種類に応じて、先回りしてトラフィックグルーミングやトラブルシューティングを実施し、ネットワークのユーザ体験を総体的に向上することができる。

 情報社会の基礎となるオプティカルネットワークは、インターネット、4G/5G、電力、金融、その他の産業ネットワークにとって不可欠な存在だ。これは、ひとたびオプティカルネットワークで障害が発生すると、トラブルシューティングプロセスに時間がかかり、その間、エンドユーザがサービスを利用できない事態となることからも明らかだ。そのため、通信事業者はオプティカルネットワークのリスクを未然に検知し、障害ゼロのユーザ体験を実現できるソリューションを求めてきた。

 統計データによれば、オプティカルサービス障害の60%がオプティカルチャネルの劣化、オプティカルモジュールの劣化、ビットエラーレート(BER)に起因していることが明らかになっている。従来のO&Mでは、経験則に基づく閾値設定に依存していたため、先回りした障害検知が十分にできなかった。また、障害発生後においても、障害データが一元化されておらず、データの関連付けができないため、通信事業者が即座に障害の種類を特定し、問題を解決することができず、最終的に顧客の不満につながっていた。

 一方、一般的にハードウェアやサービスの障害では、動作が不安定になったり、パフォーマンスが低下したりするなどの兆候が見られる。しかし、これまでのO&Mは多くの場合このような兆候を捉えることができなかった。ファーウェイはこうした課題に対し、ビッグデータとAI技術を予防保全の分野に応用し、ビッグデータでKPIを収集し、AIでトレンド学習、モデルトレーニング、モデル展開を通じて、発生した障害と今後発生する障害、その原因を正確に検知するというブレークスルーを達成した。

 今回のオプティカルサービス障害予測ソリューションは、ファーウェイのインテントドリブンネットワークアーキテクチャのアプリケーションの1つです。ファーウェイのネットワーククラウドエンジンとオプティカルデバイスを統合することで、ビッグデータ技術を利用してリアルタイムのBER、オプティカルパワー、その他のサービスに関するKPIを収集する。そのうえで、オプティカルチャネルの劣化やマルチセグメントでのサービス劣化などの各種サービスリスクの可能性を予測してスコアに換算すると同時に、こうしたリスクを軽減するための原因とヒントを提供する。

 事前に通信事業者の光伝送網上で行った試験では、このソリューションによってオプティカルチャネルの劣化やマルチセグメントでのサービス劣化を予測することで、通信事業者によるネットワークの堅牢性を向上し、予防保全検査(PMI)コストを大幅に削減できることが確認されている。同ソリューションの予測精度は、こうしたライブネットワーク上での試験を通じてすでに85%に達成しているが、AIの継続的な自己学習と自己トレーニングでさらなる精度の向上が可能だ。

 ファーウェイ ネットワークプロダクトライン ネットワーククラウドエンジン部門ジェネラルマネージャーの鲁鴻駒(ル・ホンジュ)氏は「オプティカルサービス障害予測ソリューションは、ファーウェイのインテントドリブンネットワークをオプティカルネットワークに活用したものだ。本ソリューションの中核となるAI技術は、トレーニングや最適化を通じて、ルータやスイッチなどの各種デバイスでオプティカルサービス障害を予測できる。将来的に、従来のテクノロジーでは解決できなかった問題を解決するため、より多くのAI活用アプリケーションが開発されるだろう。当社は、主要なアルゴリズムにおけるブレークスルーと各種トレーニングモデルにより、インテントドリブンネットワークを通じてデバイス保守の負荷を軽減し、通信事業者がビジネス設計やより優れたサービスをユーザに提供することに注力できるよう支援していく」とコメントを出している。

 ファーウェイは「通信事業者や企業のお客様が、各社のネットワークを機器中心からユーザ中心へと変革できるよう支援していく。クラウド、ビッグデータ、AIの各種テクノロジーを活用して、インテリジェント、シンプル、超高速、オープン、そしてセキュアなインテントドリブンネットワークを構築し、お客様のネットワーク自動化とインテリジェンスを支援する。ファーウェイはこうした取り組みを通じて、あらゆる人、家庭、組織にデジタル化の価値を提供し、すべてがつながったインテリジェントな世界を実現することを目指す」としている。

 なお、ファーウェイはこのオプティカルサービス障害予測ソリューションを次世代オプティカルネットワークカンファレンス(6月26~28日、フランス・ニース)およびMobile World Congress上海(6月27~29日、中国・上海)で披露した。次世代オプティカルネットワークカンファレンスでは、業界初となる600G 単波長光通信システムを用いたデモも実施した。