異キャリア間における自動ネットワーク構築の実演を通じて、次世代のネットワークを発表【Colt】
テレコム 無料異なるキャリア間のネットワークにおいて、回線の自律的なコントロールが可能となる画期的なLSO Sonata APIをMEF17で実演
Coltテクノロジーサービスは12月13日、AT&T、Orange、Ciena、Amdocsおよび富士通などのテクノロジーパートナーの協力により、カスタマーコントロール・ネットワーク概念の実現に向けて大きな前進を遂げたと発表した。
MEFフォーラムLSOインテグレーションポイントと呼ばれるSDNのフレームワークでは、ネットワークサービスの提供場所や、使用するネットワークプロバイダーに関わらず、ユーザがネットワークプロビジョニングに関して一貫した体験を実現できようになることを示した。
現在、異なる通信事業者のネットワーク間における自動構築を実現するためには、プロジェクトを新たに立ち上げる必要があり、時間やコストがかかる。また、仮に自動化が正常に行われても同じシステムを再利用することはできない。
今回の概念実証(PoC-Proof of Concept)により、単一のエンタープライス・コントローラーより、APIを通じてクラウドやオンプレミスのネットワークをユーザ自身がコントロールできることが実証された。これにより、需要が激しく変動する環境でも利便性を犠牲にすることなくより細かくコストをコントロールできるようになる。
ColtおよびColtのテクノロジー・パートナーはMEF17の概念実証の一環として、MEF LSOインテグレーションポイントを実施する。これは、2017年10月にMEFが発表したLSO Sonata SDK(Software Development Kit)を実際に検証するものだ。インタフェースは、相互接続サービス・プロバイダー間のSDNベースサービスの自動リアルタイム・オーダーやプロビジョニングのための画期的な標準オープンAPIであり、異なるプロバイダーのSDNアーキテクチャ間のインタラクションがほぼリアルタイムで実施可能となる。
上述の概念実証デモでは、Sonata SDKのキャリアやクラウドプロバイダー間のアドレス検証、保守性、オーダー使用事例について触れられている。
さらに、ColtはSDN APIの導入におけるデモにおいて、ユーザが自身のネットワークを自律的にコントロールできるようになり、サービス・デリバリ・プラットフォームと統合可能であることを実演した。
Coltのネットワーク・オンデマンド担当のミルコ・ヴォルトリーニ(Mirko Voltolini)氏は「フロリダ州オーランドで11月13~16日に開催されるMEF17 実証実験で、ColtはAPIやサービス・プロバイダー間の密接な協力で何ができるか実演する。お客様は自社にて利用しているオーケストレーション・プラットフォームを通して、オンプレミスやリモートなど複数のサービス・ドメインでより強力なコントロールをを求めるため、APIの重要性はさらに増すと予測しています。ColtのSDN APIは自動エコシステムの一部として、Coltのネットワークをお客様がフルに活用できることを目指しています」とコメントを出している。
パートナーのコメント
AT&T ドメイン 2.0 アーキテクチャ & デザイン担当シニアVP クリス・ライス(Chris Rice)氏は「AT&TはLSO Sonataフレームワークをサポートする。特にAPIで相互接続する2つのキャリアがONAP(SonataとMEFのオープンソース・ネットワーク・オペレーティングシステム)を使用している場合、LSO Sonata は大変強力だ。これにより、概念実証から実際のサービス展開への移行プロセスが加速される」とコメントを出している。
Orange Business Services ネットワーク・ドメイン担当VPのピエール・ルイ・ビアッジ(Pierre-Louis Biaggi)氏は「デモはTMフォーラム・オープンAPIとMEF LSOフレームワークにより、リージョナル・オペレータの能力が増強されることを実証する。オペレーター・パートナーと協力して、弊社の設備を使用し、グローバルで弾性に富むONAPベース接続サービスが可能となる」とコメントを出している。
Amdocs プロダクトマネジメント担当ディレクターのマーク・ギブソン(Mark Gibson)氏「キャリア間サービス・オーダーは統合接続サービスを提供するCSPにとって重要かつ優先度の高いものだ。我々Amdocsは、Coltや他のパートナーと協力できることを光栄に思う。当社のONAP ベースの仮想キャリア間スケーリング・ソリューションで弾性に富むキャリア間Ethernetサービスの実現をご覧いただければと思う」とコメントを出している。
Ciena チーフ・インフォメーション・テクノロジー・オフィサーのアダン・ポープ(Adan Pope)氏は「当社は概念実証で協力し、オペレーター・ネットワークとサービスの自動化ソリューション構築のアプローチの正当性を確認する。オープンスタンダード、オープンAPIやフレームワーク・アーキテクチャは重要と考える。Cienaは業界最先端のプラットフォームやソリューションを提供し、サービス・プロバイダーとしてのデジタル・トランスフォーメーションのお手伝いをする」とコメントを出している。