産業用小型カメラや4K/8K関連機器等を想定した10Gbps 伝送対応小型光コネクタを新開発【ヨコオ】
映像伝送/CATV 無料ヨコオは12月1日、産業用小型カメラや4K/8K関連機器等での使用を想定した「10Gpbs 伝送対応小型光コネクタ」を開発し、来年1月よりサンプル出荷を開始すると発表した。
市場動向
2018年の4K/8K 本放送開始に向け、放送関連機器市場を中心に高精細かつ高速の画像伝送ニーズが高まる一方、産業用小型カメラといった産業用検査装置の市場においても、CMOSセンサ技術の進展により10Gbpsを超える高速画像伝送が求められるようになっている。
このような高速伝送には、導電体ケーブル等による電気伝送よりも、細径で電磁ノイズの 影響を受けずに長距離伝送が可能な光ケーブルによる伝送の方が適している。しかし、これまでの光伝送機器は主として一般ユーザの使用を前提としない基幹伝送用途向けに開 発が進められてきたため、光ケーブルの接続に用いる光コネクタも、その接続等の取扱い に際して特別な手順(ダスト対策、高価な専用クリーナの使用等)が必要であったうえ、それが搭載されるリモートカメラ等の小型化に対し、光トランシーバを含む汎用コネクタ自体の小型化はほとんど進んでいなかった。 今回同社が開発した「10Gbps 伝送対応小型光コネクタ」は、産業用検査装置や4K/8K関連機器等の光伝送に際して、一般的な電気コネクタと同等の操作性を実現するだけでなく、サイズも従来汎用品のコネクタ付光トランシーバ(SFP+)の1/10という小型化を達成することで、産業用小型カメラ等への搭載も可能にしている。
新開発品の特長は次の通り。
- 独自技術(特許出願済み)の適用で電気コネクタと同等の使い易さ(ダストケア不要)を実現し、高いユーザビリティを提供(オペレーション費用も削減)
- 光電気複合伝送対応のUSB2.0microB 形状互換プラグを実現
- 光送受信機内蔵小型レセプタクル(サイズ:12.6×13.5×3.5mm)によりマシンビジョン用小型カメラへの搭載が可能
- 12.5Gbps双方向または25Gbps片方向の高速光伝送を消費電力300mW以下で実現
- スクリューロックを備え高い堅牢性を保持
- ケーブルは電力伝送用の電線と光ファイバの細径複合ケーブル(Φ3mm、曲げフリー)を採用
同社は今後について「日本インダストリアルイメージング協会を通じ、この光コネクタをマシンビジョン用光伝送メディアとしてグローバル標準とすべく規格標準化に向けた取り組みを進めるとともに、25Gbps 超の高速伝送に対応できる製品開発も進める予定だ」としている。