光ファイバ出荷量10億キロメートルを達成【コーニング】
テレコム 無料 コーニングは9月28日、光ファイバ事業において大きな節目となる「光ファイバ出荷量10億キロメートル達成」を迎えたことを発表した。これを祝して、最初の光ファイバ工場であり、現在でも世界最大規模の生産能力を誇る同社光ファイバ製造工場(ノースカロライナ州ウィルミントン)において、記念イベントを執り行った。(本記事は、同社日本法人が10月4日に発表した日本語訳)
コーニングは1970年の低損失光ファイバを発明。この技術は光通信時代の幕開けに貢献しただけでなく、情報の作成・共有・消費のあり方自体にも大きな変革をもたらした。以来、同社の光ファイバ製品は、長距離/海底ネットワークから、アクセスネットワーク、データセンタに至るまで、世界中の数十万にも及ぶネットワークに採用されている。
コーニングのウェンデルP. ウィークス会長、CEO兼社長は「光ファイバの発明は情報通信革命をもたらした。 わずか髪の毛ほどの細さの石英ガラス製の線材を使えば光信号を低損失に伝送することが可能なはずだ― こんな大胆なアイデアを信じた当社のグループから、人々の暮らしを変えるイノベーションが始まった。そうは言っても1970年当時、どれほど先見性のある科学者でも、現在の光通信における伝送速度や伝送容量の進化を想像できなかったと思う。そしてコーニングがこうして10億キロメートルにも及ぶ光ファイバの出荷を祝う日が来ることも、当時誰が想像しただろうか。我々は今日に至るまで、絶え間ない光ファイバの技術革新とエンド・ツー・エンドの光ファイバソリューションにより世界の“繋がり“に変革をもたらしてきた。それでも、自分たちはまだスタートを切ったばかりであると考えている」とコメントを出している。
インターネット接続が進む現代において、光ファイバは通信ネットワークのバックボーンとなっている。現在、光ファイバ1芯当たり毎秒20テラビットのデータ伝送が可能だ。これはHD動画の400万同時ストリーミングをサポートするのに十分な容量であり、更に容量は増え続けている。光ファイバ技術により、動画の高速ダウンロードやオンラインゲーム、常時高速接続を活用した消費者サービスが実現している。また、遠隔医療や在宅勤務、スマートシティ技術などにも応用され、人々の暮らしに変革をもたらしている。
事実上帯域制限のない転送容量、優れた耐久性、敷設しやすさを兼ね備えた光ファイバは、次世代ネットワークの構築、4G通信の高密度化と5G通信への移行、FTTH端末、最先端の事業サービスを実現するのに不可欠な技術だ。
同社は「今日までコーニングは世界の光ファイバ市場のリーダーであり、当社の光ファイバ製品は世界で最も多く敷設されている。継続的な光ファイバイノベーションとお客様との深い関係性により、コーニングは今回、生産量10億キロメートルという節目を迎えた。当社は常に将来を見据えており、今後も業界リーダーとしての地位を維持すべく、オプティカルコミュニケーション事業への投資を継続していく」としている。