映像圧縮化技術と画像センシング技術を搭載した映像IoTシステム「AISION」を販売開始【OKI】
DX/IoT/AI 無料AI・アナリティクス技術の活用で、多彩な分野における業務改革を実現
OKIは9月28日、通信市場で長年取り組んできた映像監視・画像処理・映像配信技術を活かし、H.264符号化形式の高画質映像データを最大1/10に圧縮する映像配信の効率化技術と、IoT市場において今後ニーズが拡大する顔認識、物体認識などの画像センシング技術を搭載した、映像IoTシステム「AISION(アイシオン)」を発表した。10月2日より販売を開始し、12月22日より提供が開始される。同システムは、AIおよびアナリティクス技術を融合させることにより、幅広い分野における業務改革を実現することが可能となる。
「AISION」の標準価格は766,000円(税抜)~。ベーシックモデル構成は、映像IoT-GW(映像圧縮モジュール搭載)1台、ネットワークカメラ4台、PoEスイッチ1台、映像サーバ1台。販売目標は2019年度末までに累計30億円。
近年、IoT市場成長を背景に映像データにおいてもIoTサービスとしてビジネス分野での活用ニーズが高まっている。ネットワークカメラの高精細化・低価格化にともない、鮮明な映像データを活用した、トラブル発生時の原因究明およびマーケティング分析などを目的とした映像ビッグデータ解析ソリューションへの期待が広がりつつある。しかしながら、鮮明な映像データの伝送や長期保存は、データの肥大化にともなうストレージや通信コストの増大に加え、センタサーバに送り分析処理をする場合、サーバへの負荷が集中するため、導入システムが高額となり、その管理コストもかさむなどの課題があった。
今回販売を開始する「AISION」では、映像データの符号化形式、解像度、フレームレートを変更せず、画質は劣化させない高品質の映像のまま、映像データを最大約1/10に圧縮できる技術を開発し、中核となる「映像IoT-GW」に映像圧縮モジュールとして搭載した。これにより、ストレージ量も伝送時のネットワーク帯域も最大約1/10と軽減され、映像品質を維持したままランニングコストの大幅削減を実現する。複数の店舗・事業所・オフィスなど、ネットワーク経由でセンタ集中管理・分析をするネットワーク型の映像IoTシステムとして、低コスト導入が可能だ。
また、「映像IoT-GW」に、画像センシングモジュールを搭載することで、ネットワークエッジでの画像認識や解析処理による機能分散が可能となり、センタサーバによる解析処理の負荷軽減を図った映像IoTシステム構築を実現し、店舗、工場から社会インフラまで幅広い市場に対して、顔認識をはじめ、通行者認識、車両認識、動体認識といったさまざまな画像センシング技術を利用した付加価値サービスを提供する。
さらに今後は、「AISION」の中核となる「映像IoT-GW」のモバイル回線対応などを図ることにより、社会インフラや建設現場などへの適用範囲を拡大し、多方面にわたり映像IoTサービスによる映像ビッグデータ解析ソリューションを提供していくという。