世界最小クラスの200/400 GbE対応リニアドライバの量産を開始【アンリツ】
データセンタ/LAN 無料光トランシーバの小型化に貢献
アンリツは9月15日、200/400GbE対応光トランシーバに実装されるリニアドライバでは世界最小クラスとなる「リニアドライバ AG2P65P」を開発したと発表した。9月25日から量産出荷する。
AG2P65Pは、200/400 GbEのPAM4信号に対応した電界吸収型変調器集積レーザ(EML)を駆動できる。高速電子デバイス・光デバイスで蓄積してきた半導体製造技術を基盤に、4 mm×7 mmのパッケージにバイアスティを内蔵する技術を確立し、実装面積で従来比50%を実現した。
これにより、CFP8やQSFP28-DD/QSFP56などの光トランシーバへの組み込みを可能とした。
リニアドライバには、200/400 GbEへの対応や消費電力を抑制するための小型化が求められていた。アンリツは「AG2P65Pによりこの要求に応え、ネットワークのさらなる高速化に貢献する」としている。
開発の背景
データ通信トラフィックの増大により、サーバやネットワーク機器の通信速度のさらなる高速化が進展している。
これにともない、次世代イーサネット規格の200/400 GbEでは、2bit(4値)信号により単位時間当たりの伝送量を増加させるPAM4方式の採用が決定している。このため、PAM4信号を忠実に増幅するリニアドライバが必要となる。
また、CFP8やQSFPはデータセンターなどで多数使用されるため、小型で低消費電力のリニアドライバが求められていた。しかし、従来のリニアドライバはバイアスティの実装に大きな面積が必要であることが、障壁となっていた。
アンリツは、リニアドライバ AG2P65Pによりこの課題を解決し、CFP8やQSFPへの搭載を可能とした。
製品概要
リニアドライバ AG2P65Pは、200/400 GbEのPAM4信号に対応したEML用リニアドライバだ。世界最小クラスの4 mm×7 mmパッケージに、4チャネルのドライバとバイアスティを内蔵している。
また、28Gのボーレートによる高速データ伝送と1チャネルあたり0.3 W以下の低消費電力を実現している。