業界初 MT8821Cで LTE-Advanced 6CA の最大スループット試験を実現【アンリツ】
モバイル/無線 無料 アンリツは8月23日、Samsung Electronics(以下、サムスン電子)のLTEチップセットとアンリツのラジオ コミュニケーション アナライザ MT8821Cを使用して接続検証を実施し、LTEAdvanced 6CAで256QAMを使用した場合の最大スループットである1.2 Gbpsでの試験に成功したと発表した。
サムスン電子はこの結果を受け、LTE-Advanced DL 6CAチップセット開発用測定器として、MT8821Cを採用したという。
接続検証の背景
CA(Carrier Aggregation:キャリアアグリゲーション)は、複数のCC(コンポーネントキャリア)を束ねて広帯域を確保し、LTEの通信速度を高速化する技術。
現在、3CAのLTE-Advancedが日本の携帯電話キャリアなどで運用されているが、2019年のサービス開始が目標とされている5Gシステム(第5世代移動通信システム)への移行をスムーズに行うため、より多くのCCを束ねてギガビットクラスの通信を可能とするLTE-Advancedの導入が計画されている。
これにともない、サムスン電子は、256QAMの変調/復調方式によるLTE-Advanced 6CAの開発を進めている。アンリツは従来から同社のLTE/LTE-Advanced端末や、チップセットの開発パートナーとなっており、シグナリングテスタMD8430A/MD8475A、MT8821Cなど各種測定器が採用されている。
そして今回、6CA技術についてもMT8821Cを用いた検証を実施し、業界で初めて最大スループットである1.2 Gbpsでの試験に成功した。これによりMT8821Cは、サムスン電子のLSI事業におけるLTE-Advanced 6CAチップセット開発用測定器として採用された。
MT8821C製品概要
MT8821Cは、スマートフォン、タブレット、セルラーIoT/M2Mチップセットなどの開発用測定器。LTE/LTE-AdvancedからLTE-U/LAA、3G/2Gシステムまで対応した端末、チップセットのRF送受信試験、スループット試験が行える。
MT8821Cは、世界各国の携帯端末ベンダやチップセットベンダで採用されているMT8820Cの技術、ノウハウを継承しており、MT8820Cで使用していた試験冶具やソフトウェア資産を活用できる。