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NTT Com、「バージニア アッシュバーン 3 (VA3) データセンター」を建設開始

データセンタ/LAN 無料

 NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は12月5日、米国においてデータセンタ関連サービスを提供するグループ会社RagingWire Data Centers (以下、RagingWire社)を通じて、約164億円を投じ、「バージニア アッシュバーン 3 (VA3) データセンター」の建設を開始すると発表した。
 米国でもトップクラスのデータセンタが集結した東海岸バージニア州アッシュバーンに取得済の約31万m2の敷地において、第1棟目のデータセンタとして、サーバールーム面積約10,400 m2(4,500ラック相当)の同データセンタを、2017年12月より、順次提供を開始する予定だ。

「バージニア アッシュバーン 3 (VA3) データセンター」と今後の拡張イメージ

「バージニア アッシュバーン 3 (VA3) データセンター」と今後の拡張イメージ

背景

 活発なICT産業や企業のクラウド利用など、ICT環境のアウトソース拡大を背景に、全世界におけるデータセンタ市場の50%以上を占める米国では、年間約12%の市場成長が続いている。
 NTT Comは、米国において11拠点のデータセンタを提供中であり、RagingWire社は、そのうち東海岸のバージニア州アッシュバーンに2拠点、西海岸のカリフォルニア州サクラメントに3拠点のデータセンタを展開している。
 さらに、2017年6月の提供開始に向けて、中西部に「テキサス ダラス 1 (TX1) データセンター」(第1棟サーバールーム面積約11,400m2)を建設中だが、今回、東海岸におけるユーザの需要に継続的に応えるため、アッシュバーンに新たな「バージニア アッシュバーン 3 (VA3) データセンター」の建設を開始する。これにより、米国においてNTT Comが提供するサーバールーム総面積は約74, 700 m2に拡大するという。

米国のデータセンタ拠点とサーバールーム面積

米国のデータセンタ拠点とサーバールーム面積

概要・特長

 バージニア州北部は、高信頼かつ低価格な電力、州の税制優遇、ハイウェイや空港などの充実した社会基盤、豊富なネットワーク接続環境がそろっており、米国でもトップクラスのデータセンタが集結しているエリアだ。ワシントン・ダレス国際空港から車で約10分の利便性の高い立地にあり、総電力供給容量16MWを誇る、地上2階建てのデータセンタ専用ビルにて、「Nexcenter™」ブランドの下、コロケーションサービスが提供される。

充実した機能と柔軟性

 このデータセンタは、「Nexcenter™」が定める300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠し、電力・空調・通信設備の冗長化に加え、テロにも強い強固なセキュリティを提供する。
 電力供給設備の冗長構成は、RagingWire社が特許取得済の2N+2™アーキテクチャをさらに進化させ、ユーザのシステムや予算に合わせて、N+1、N+2、2N+1、2N構成など、さまざまなオプションを提供できるという。必要なスペースや電力は、ユーザのシステム拡張に柔軟に対応して、モジュラー化されたスペース単位でタイムリーに提供される。
 また、ネットワークは、3ルートで引き込まれたファイバにより、他のデータセンタやクラウド事業者へつなぐ、キャリアニュートラルなネットワーク接続サービスが利用できる。このように充実した機能と柔軟性を提供する同データセンタは、ミッションクリティカルな金融機関、IT・テクノロジー企業、通信事業者などのユーザに最適だ。

効率的なデータセンタ設備の設計・運用により低コスト/グリーン化を推進

 RagingWire社は、電気設備、空調設備や通信設備などの構築・運用を自社で対応可能なライセンスを保有し、専門の主任技術者を多数擁していることから、より高品質な設備を低コストでお客さまに提供することが可能だ。
 空調機は、最新のモジュラータイプの機種を採用し、さらに間接外気冷房システムの導入により、データセンタの電力使用効率指標PUE=1.24という高水準な省エネを実現する。また、空冷式空調システムの採用により、従来の大規模な水冷式空調システムでは難しかった、ユーザのシステム拡張に合わせた柔軟かつ迅速な拡張が可能だ。加えて、米国環境保護庁 (EPA) が定める「ENERGY STAR」認定を受けた設備の採用などにより、低コスト運用を実現するとともに、米国グリーンビルディング協議会による「LEED」認証に対応した環境に配慮したデータセンタを提供する。

各種認証に準拠した安全かつ柔軟な運用サービス

 同データセンタは、クレジットカード業界のグローバルセキュリティ基準である「PCI DSS」、米国連邦情報セキュリティマネジメント法に基づく情報保護ガイドライン「FISMA」や米国医療情報保護ガイドライン「HIPAA」に準拠するほか、「SSAE16/ISAE3402」による内部統制に関する有効性証明書を取得予定だ。またオンサイトスタッフによる各種マネージドサービスやリモートハンドサービスなど、安全かつ柔軟な運用サービスを提供する。敷地内には、BCPオフィスとして利用が可能なレンタルオフィスのほか、会議室、各種アメニティ施設も備える。