Nokiaがインドに6Gラボを開設。産学官との協業プラットフォームとして、Network as a Sensor含め6Gを研究
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Nokiaは10月5日(インド、バンガロール)、インドのバンガロールにあるグローバル R&Dセンターに6Gラボを設立したと発表した。
同社は「このプロジェクトは、産業と社会の両方の将来のニーズに対応する、6Gテクノロジーに裏付けられた基礎テクノロジーと革新的なユースケースの開発を加速することを目的としている。この研究所は、インド政府の鉄道・通信・電子・IT大臣であるAshwini Vaishnaw氏によって発足された」と説明している。
インドのNarendra Modi首相は、6Gテクノロジーの標準化、開発、実装におけるインドの重要な世界的役割を構想した‘Bharat 6G Vision’※を掲げており、Nokiaの6Gラボは同ビジョンをサポートするという。Nokiaは「このラボは、業界関係者向けのコラボレーションのプラットフォームとして機能し、商業化の可能性を確立しながら革新的なソリューションのテストを促進する」としている。
(※編集部補足。Bharatは、ヒンディー語で「インド」の意)
同ラボには、オンボードセンサを必要とせずにネットワークが物体、人、動きを検知できるようにするNetwork as a Sensorテクノロジーを研究するためのセットアップが含まれている。 Network as a Sensorは、6G時代に想定されているデジタル世界と物理世界を統合するというビジョンを実現する重要なテクノロジーとして認識されている。このセンシングはワイヤレス ネットワークに完全に統合され、通信サービスと同時に動作する。これにより、人々が角の周りを見渡し、周囲の情報を収集し、さらには遠くにある物体と対話できるようになる可能性がある。同ラボは、アルゴリズム、プライバシー、持続可能なシステム設計を研究するための実験プラットフォームも提供するという。
Nokiaは「当社は6G事業のパイオニアであり、同業他社、顧客、学界、研究機関と協力して、いくつかの世界的なプロジェクトや地域的な取り組みに取り組んでいる。この取り組みは、欧州6Gフラッグシップの第1フェーズと第2フェーズである 6G Hexa-X および Hexa-X-II を含む 6G に対する共通の見解と方向性を形成することを目的としている。 Nokia は Next G Alliance の創設メンバーでもあり、北米での 6G エコシステムの推進を支援し、ドイツのライトハウス プロジェクト 6G ANNA を調整している」と説明している。
Vaishnaw大臣は「本日、バンガロールにNokiaの6G研究所が開設されたことは、インドをイノベーションハブにするというNarendra Modi首相のビジョンに向けた新たな一歩となる」とし、「このラボから生まれる興味深いユースケースは、輸送の安全、ヘルスケア、教育に関連するものであり、Digital India スイート全体におけるもう 1 つの大きな貢献となるだろう」とコメントを出している。
Nokiaの最高戦略・技術責任者であるNishant Batra氏は、「Nokiaはインド政府の‘Bharat 6G vision’の実現に貢献できることを光栄に思う」とし、「私たちは、インドが 6G 技術の開発と導入において主要なプレーヤーとなるよう、主要な関係者と協力できることを楽しみにしている。そして、先進的な通信技術とソリューションの主要な開発者および供給者として世界舞台での地位を確立する」とコメントを出している。
バンガロールセンターのNokiaの専門家は、世界の6G技術標準に向けて顕著な貢献をするというインドの野心を支援することになる。 さらに、インドでの 6G 研究イニシアチブをさらに拡大するために、IISc/IIT などのインドの主要な研究機関との研究協力関係を構築中だという。
編集部備考
- インドにおける6G研究としては、9月にインド工科大学とEricssonが責任 AI分野の共同研究での提携を発表しており、6GネットワークのAIアルゴリズム進展が期待されている。 Ericssonは「6GネットワークはAIアルゴリズムによって自律的に駆動されるため、AI研究はEricssonにとって非常に重要だ」としている。
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