Ericssonが、新しいLocal Packet Gatewayで5Gエッジのユースケースを拡大
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Ericssonは3月22日、ハードウェア、CaaS、ソフトウェア、ライフサイクル管理を含むオールインワン アプライアンスで、エッジアプリケーションの展開と管理を容易にする、Ericsson Local Packet Gatewayを発表した。
同社は「これにより、CSPがハイブリッド プライベートネットワーク セグメントとネットワークエッジの両方でエッジを革新する機会を拓き、高データ帯域幅と低遅延のユースケースをサポートできるようにする」としている。
最適化されたクラウドネイティブのユーザプレーンとサービス機能により、新しい5Gエッジ ユースケースが可能になる。1台のサーバの低フットプリントで非常にコンパクトな展開を実現し、統合されたライフサイクル管理により、新しいエッジ ユースケースのサービスまでの時間を短縮できる。
Ericsson Local Packet Gatewayは、デュアルモード5G Coreユーザプレーンとネットワークスライシングをエッジにもたらし、CSPコアネットワークへの小規模ユーザ プレーン展開からローカルアプリケーションへのルーティングまで、モバイルブロードバンドとエンタープライズの両方のユースケースを可能にする。CSP エンタープライズ ユースケースとしては、スポーツイベント アプリケーション、VRゲーム、工場の品質を検査するためのARなどがある。
Orange groupのCTO 兼 Orange Innovation NetworksのSVPであるLaurent Leboucher氏は「Orangeでは、世界中のニーズと用途に適応するための有意義なネットワークを開発し続けている。企業の顧客のニーズに応じるための最初のオプションは、Orangeのパブリックネットワーク上に仮想プライベートネットワークを作成することだ。そして2つ目は、Orangeネットワーク内の共有機器と、重要なフローとデータ用のお客様のサイトの専用機器を必要とする、ハイブリッド プライベートネットワークを作成することだ。Local Packet Gatewayを含むEricssonのスタンドアロン向け5G Coreは、これらのエンタープライズ顧客のニーズを満たすのに役立つ」とコメントを出している。
Ericssonのソリューションエリア パケットコア 責任者であるMonica Zethzon氏は「Ericsson Local Packet Gatewayの発売により、CSPのお客様がエンタープライズ市場に対応するのを支援する上で、さらに一歩踏み出した。これにより、統合されたライフサイクル管理を使用して、エッジで簡単に展開できる強力でスリムなユーザプレーンを提供することができるので、拡張が容易になった」とコメントを出している。
AnalysysMasonのリサーチディレクターであるCaroline Chappell氏は「CSPは5Gプライベートネットワークを展開し、ネットワークスライスを提供する際の柔軟性を求めているため、顧客の敷地内に迅速かつ簡単にインストールおよび管理できるユーザプレーン ソリューションが必要だ。Ericsson Local Packet Gatewayは、組み込みのライフサイクル管理やエンタープライズエッジ向けに最適化されたフォームファクタなど、事前に統合されたアプライアンスベースのソリューションを備えており、管理の観点からは馴染みがあり、新しいエンタープライズ ユースケースのサービス開始までの時間をサポートする」とコメントを出している。
編集部備考
- プライベート5Gは、ローカル5Gよりも導入しやすい点で注目を集めている。Berg Insightが3月に発表した調査レポートでは、プライベートLTE/5Gネットワークの展開は2021年から2026年の間に10倍になるとしている。その際に同社は「多くの国、特にヨーロッパで各国の規制当局が、民間5Gのローカルライセンス モデルを導入している。一方で、プライベート5Gエコシステムは、特にデバイス側ではまだ初期段階にある」と指摘し、「これから5G NRデバイスの幅広い選択肢が利用可能になっていくので、プライベート5Gネットワークの試験は2023年から完全な展開にシフトされる」との見解を示している。