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Verizonが5G Ultra Wideband展開を前倒し。2022年末までに1億7,500万人以上をカバー

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 Verizonは3月21日(ニューヨーク)、衛星プロバイダとC-bandスペクトルの早期クリアランス契約を締結し、2022年内に、米国で最も信頼性の高い5G Ultra Widebandサービスをより多くの場所でより多くの顧客に展開すると発表した。

 Verizonは「当初は2023年12月を予定していたC-bandスペクトルの第2フェーズのクリアランスが前倒しになったことで、Verizonは今年、少なくとも60MHzのスペクトルと最大100MHzのスペクトルによる5G Ultra Widebandサービスを、大規模な人口密集地アトランタを含む30以上の主要市場地域を追加して展開する予定だ。この計画の加速により、2022年末までには少なくとも1億7,500万人をカバーする」としている。

 Verizonのグローバルネットワーク&テクノロジー担当EVP兼プレジデントであるKyle Malady氏は「本日発表した早期クリアランスの他、C-bandスペクトルの効率とカバレッジの向上、そして既設インフラストラクチャの活用もあり、5G Ultra Wideband展開を加速することができた。Verizonでの私のキャリアの中で、ネットワーク展開がこれほど迅速に進んだのは初めてだ」とコメントを出している。

 Verizonの5G Ultra Widebandは、最大1Gbpsのダウンロード速度と、一度に複数のデバイスからのデータ量の多いアクションをサポートする能力を備えており、これまでユーザが自宅のインターネットサービス接続でしかできなかった環境を、外出先で実現できる。これには、大きなドキュメントをダウンロードし、HDオーディオとビデオでシームレスに映画をストリーミングすることから、コンソール品質のゲームをプレイし、クリアなサウンドとビデオでビデオチャット、ビデオ会議、FaceTime通話を行うことまで、あらゆるユーザ体験が含まれる。
 Verizonはこの5G Ultra Wideband展開にファイバが不可欠だとしており、「例えば、優れた都市開発では、居住者の増加に対応できる道路、学校、電気インフラを構築してから、アパートや家の建設を計画する。Verizonが、5G Ultra Widebandへのユーザのアクセスをサポートするコアネットワークとファイバネットワークの並行開発を推進し続けている理由は、それと同じだ。お客様がスマートフォンに5Gアイコンを表示するだけでは、不十分だ」との見解を示している。
 Malady氏は「ネットワークの根幹は、追加の容量を管理し、追加の速度をサポートし、顧客が5Gの高度なパフォーマンスを活用するために必要な追加のインテリジェンスとプログラマビリティをサポートする必要がある」としており、「私たちは、ファイバネットワークの機能拡張や、ネットワーク全体の仮想化を展開し、利用可能な最先端の技術を使用し、ネットワークのコアを強化して5G Ultra Widebandサービスの可能性を最大限に活用することに重点を置いている」とコメントを出している。

 Verizonは差別化された5G展開として、次の取り組みを継続している。

  • ミリ波の導入は、人口の多い会場、アリーナ、空港、集会スペースなど、ネットワークの最も密度の高い部分で継続されている。
  • ファイバ展開への継続的な投資により、Verizonのエンジニアはトランスポートのニーズを簡単かつコスト効率よく拡張し、顧客の信頼性とパフォーマンスを向上させることができる。Verizonは、新しいスペクトル展開をサポートするために、バックホールを1Gbpsから10 Gbpsへとアップグレードする過程にある。このバックホール帯域幅の増加により、モバイルおよび固定ワイヤレスアクセスのユーザは、5Gのピーク速度を最大限に活用できる。
  • Webスケール プラットフォーム上に構築されたVerizonネットワークは、プライベートネットワーク、プライベートおよびパブリックMEC、ビル内クラウドシステム、およびマルチクラウド管理をサポートするマルチクラウドネットワークプラットフォームとして設計されている。
  • インテリジェント エッジネットワークの開発を通じて、Verizonの多目的ファイバとマルチサービスIPエッジにより、ネットワークは様々なユースケースに効率的かつ大規模にサービスを提供できる。これらの機能を展開すると、ルータとトランスポート機器の両方を削減しながら、トラフィックの増加に対応できる容量を提供する、非常に効率的なネットワークが作成される。
  • Verizonが長年にわたって世界をリードしてきたコアからエッジへの仮想化は、効率を高め、レイテンシを念頭に置いてネットワーク全体に機能を分散させ、顧客にとってクラス最高のレイテンシ対策をもたらす。
  • Massive MIMOとキャリア アグリゲーションの技術進歩は、スペクトル効率、速度、容量の向上への道を拓く。
  • 世界最大のブランドの多くに選ばれるパートナーとして、Verizonは5Gエコシステムを推進し続けている。

 Malady氏は「私たちは、より多くのお客様に5Gへのアクセスを提供し続けながら、ネットワーク インフラストラクチャとエコシステム全体を構築して、お客様に可能な限り最も有意義な5G体験を提供していく」とコメントを出している。

編集部備考

  • 米国のFCC C-Band衛星通信オークションは、モバイル5Gに衛星通信C-Bandを再割り当てするためのもの。周波数を放棄した衛星事業者は、衛星配信インフラから地上インフラの交換のための資金等を受け取った。例えばViacomCBSは1月、衛星コンテンツ配信ネットワークの完全IP移行でCommScopeを採用したと発表している。(当サイト内関連記事)