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　NokiaとNordic Semiconductorは1月27日(エスポー)、セルラー IoT標準必須特許(SEP)ライセンスをシンプル化する先進的なアプローチを発表した。Nordic SemiconductorからIoTハードウェアを購入する企業は、Nokiaのセルラー特許のポートフォリオのライセンスを取得する機会が与えられる。

　この新しい契約は、SEPライセンスのプロセスを迅速化し、IoT製品およびサービスを提供する企業に対して、より高い透明性と予測可能性を提供する。ライセンスは端末レベルで利用可能であり、企業は引き続きNokiaと直接ライセンスを取得するオプションがある。

　Nokiaは、事実上すべてのセルラーデバイスおよびLTE-MおよびNB-IoT技術で使用される基本的な発明の多くを定義し、オープンスタンダードに貢献してきた。これは、セルラーネットワークに接続されているデバイスが自動的にNokiaの知的財産を使用することを意味している。

　Nordic SemiconductorのEVPプロダクト・マネジメントであるKjetil Holstad氏は「Nordic Semiconductorは、顧客のIoTへの取り組みを簡略化する。Nokiaとのコラボレーションにより、設計プロセスの早い段階で透明性と予測可能性が追加され、Nordic SemiconductorのセルラーIoT顧客が過去3~4年間に求めてきた明確さと確実性が高まった」とコメントを出している。

　Nokia TechnologiesのプレジデントであるJenni Lukander氏は「Nokiaは効果的なライセンスソリューションを見つけるために業界と緊密に協力してきた歴史があり、この革新的な新しいアプローチも一つの例だ。これは、Nordic Semiconductorの顧客とNokiaにとってWin-Winであり、IoT分野でのSEPライセンスプロセスをシンプル化し、ライセンス契約を友好的かつ効率的に締結しやすくする。この動きは、セルラーIoTの将来の成長を支え、消費者がより幅広いコネクテッド製品とサービスの恩恵を受けることを保証する。

　Nordic SemiconductorのEVPセールスであるGeir Langeland氏は「これは、セルラーIoT技術のライセンスをより予測可能で透明なものにするための、私たちの最初のステップだ。今後、プロセスをさらにシンプルにする方法があれば、追求していく」とコメントを出している。

編集部備考

• Nordic Semiconductorは2021年7月の公式Blogにて、レガシーM2Mワイヤレス接続(2G、3G)に依存している企業は、セルラーIoTソリューション(4G)を検討する必要があると警鐘を鳴らしている。
  その理由の一つとして、モバイルオペレータが4G、5Gに重点を置くことで、2G、3Gに依存するM2Mモデムに問題が発生する可能性を指摘。その例として、2017年にAT＆Tが2Gネットワークをオフにした際、サンフランシスコのバスと電車のリアルタイム追跡の約70％がシステムマップから突然消えたことを挙げている。
  Nordic Semiconductorは「サンフランシスコ市交通局がセルラーIoTにアップグレードして問題を解決するのに数週間かかったが、その結果、より信頼性の高いシステムが実現し、将来にわたって活用されることになった。これと同様に、ほとんどの業界は、セルラーIoTへの切り替えを通じて長期的に利益を得ることができる」としており、「課題は、2Gおよび3Gネットワークがオフになる前に必要な変更が行われるようにすることだ。幸いなことに、比較的安価で、小型で、低電力のセルラーIoTモデムが商業的に利用できるようになったため、変更は非常に容易になった」との考えを示している。