Equinixがミュンヘン近郊でIBXデータセンタ「MU4」を新設
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Equinixは2月7日(レッドウッドシティ)、ドイツ・ミュンヘン近郊のアシュハイムに新しいIBXデータセンタ「MU4」を開設した。
同社は「MU4の開発は、多くのクラウドプロバイダ、サービス、パートナーとの直接的かつ安全で迅速な接続を提供することにより、特に自動車、産業、金融、ヘルスケア分野から、成長する地域企業のデジタルニーズをサポートすることを目的としている」という。
この新しいサイトはキャリアニュートラルであり、Platform Equinixを通じて様々な業界や市場にまたがる包括的なデジタルエコシステムへのアクセスを顧客に提供する。さらに、顧客はEquinixのコロケーションおよび相互接続サービス(ソフトウェア定義のEquinix Fabricサービスを含む)も利用できる。これにより、企業は主要なクラウドおよびネットワークプロバイダに迅速かつ柔軟に接続することができる。
MU4は、2030年までに気候中立的な運用をめざすという、Equinixのグローバルサステナビリティ戦略に沿って設計されている。
MU4の第1期工事は、2,250平方メートル以上のコロケーションスペースと825以上のキャビネット容量を提供する。また、次の建設フェーズでは、帯水層熱エネルギー貯蔵(ATES)システムの設置が予定されている。これにより、熱エネルギーの貯蔵と回収が可能になり、冷却効率がさらに向上し、サイト全体のカーボンフットプリントを削減することができる。
Equinixは「地元のサプライヤであるMainovaのグリーン電力認証を通じて購入した100%再生可能エネルギーを利用する。これらの措置に加えて、将来的には外部の消費者への排熱利用の提供も模索している」と説明する。
Equinixのドイツ担当マネージングディレクターであるJens-Peter Feidner氏は「ミュンヘンの企業に最もダイナミックなデジタルインフラストラクチャ プラットフォームを提供し、可能な限り気候に優しくしたいと考えている。科学に基づく気候目標にコミットする業界初のオペレータとして、我々は継続的に排出量の削減を進め、資源を節約するための新しい気候に優しい技術を探求し、投資する。地域レベルでは、我々は、持続可能なデジタル化の長期的な課題を周辺地域の利益に向けるために、オペレータ、政治的意思決定者、エネルギープロバイダと協力することにコミットしている。これには、グリーン化されたファサードの使用や、排熱利用のようなエネルギー転換を支える潜在的な対策などの設計面が含まれる」とコメントを出している。
EMEAのプレジデントであるEugene Bergen Henegouwen氏は「ヨーロッパの主要な自動車、製造、技術のハブの1つとして、ミュンヘンは世界で最も革新的なビジネスの拠点だ。これは、私たちが投資し、成長するための重要な戦略的な場所となる。強力で持続可能なデジタルインフラストラクチャで変革を加速するミュンヘンの企業を支援することを楽しみにしている」とコメントを出している。
MU4は、ドイツ市場のデジタルインフラストラクチャ サービスの需要の高まりに対応するための、Equinixの一連の戦略的投資の一環だ。同社は2021年秋、フランクフルトに新しいコロケーションおよびハイパースケールサイトであるFR8とFR9xをオープンしている。
編集部備考
- Research And Marketsは、同社の市場予測レポート『Western Europe Data Center Market – Industry Outlook & Forecast 2022-2027』のサマリーを2月8日に発表しており、その中で「2022~2027年の間に、ドイツ市場で 1,000MW以上のデータセンタ容量が追加される。ドイツのデータセンタ市場では、CyrusOne、Digital Realty、Equinix、Vantage Data Centers、NTT Global Data Centersなどのグローバル データセンタ オペレータからの投資を含め、多数のデータセンタ プロジェクトが見られる。また、クラウドサービスプロバイダからの投資も見られる」と記している。